宮本和典氏

譲渡企業:福利厚生介護相談サービス【JOJOS】事業(事業譲渡)
  譲受企業:StockTech株式会社

選択と集中で新たな道を切り開く

uzuram株式会社 代表取締役。20代の頃に求人サイトで起業&バイアウトを経験。その後、光通信→GROUPONに入社。複数のスタートアップ支援を経て2017年1月にuzuram株式会社を創業して、2020年1月に福利厚生介護相談サービス【JOJOS】をStockTech株式会社へ事業譲渡。

譲渡企業

会社名
福利厚生介護相談サービス【JOJOS】事業(事業譲渡)
経営期間
2017年1月~現在
事業内容
■福利厚生介護相談サービス【JOJOS】 → 事業譲渡  ■Web開発事業  ■介護入門向けWebメディア【CARER】企画、運営

譲渡内容

譲渡額
非公開
譲渡範囲
事業譲渡

EXITERの経歴

氏名
宮本和典
経歴
20代の頃に求人サイトで起業、バイアウトし、光通信→GROUPONに入社。複数のスタートアップの支援をする中でセールス、プロダクト設計、マネージメントを経験。
2017年1月~現在 uzuram株式会社を創業して、2020年1月に福利厚生介護相談サービス【JOJOS】をStockTech株式会社へ事業譲渡。

高校卒業後に起業

実家が農家であり、身近に会社員として働いている人もおらず、高校卒業後は会社員として働くイメージが出来ませんでした。卒業後の半年間はアルバイトをしておりましたが、将来お金持ちになりたいという思いがあり、友人2人と起業します。20年前は、インターネット黎明期でこれから盛り上がりそうな領域であり、その中で求人広告は参入の余地があると考え、北海道内を対象とした求人広告サービスを開始をしました。

地方の求人広告は1件当たりの単価が低く、とても収益性の低いビジネスモデルでした。
一方その頃に、札幌にスープカレーブームが到来します。ブームの勢いにあやかろうと、求人広告と並行してスープカレー屋を始めます。飲食店は利益が出ている反面、想像していたよりも遥かにスープ作りが重労働であり長期的に続けていく事は難しいと考えるようになります。

そのような中で、ご縁があり求人広告サイトは飲食店を経営されている方に事業譲渡する事になり、スープカレー店は閉店する事にしました。

その後、光通信に入社します。

会社員時代の経験

光通信に入社してからは、将来は"東京のど真ん中で起業する!"と考えていました。会社員として勤務しながらもベンチャー企業等の動きは常にチェックしていました。その中で当時シリコンバレーで話題だったグルーポンの日本支社ができる事を知り、応募したところ運よく入社する事が出来ました。

就職と同時に上京をしてきたのですが、突然の辞令で仙台支社の立ち上げに行って欲しいと話があります。急な話であり、都内で賃貸契約もしたばかりだったため、流石に今すぐは異動を出来ないと伝えました。
会社からの辞令を断り続けて1ヶ月程した頃に、上司から「東京に居ながら仙台支社のために貢献できることをやってみて欲しい」と言われます。それからは仙台支社の管轄エリアにある企業に対して、電話のみでアポ・契約の獲得をしていました。その後期間を決めて仙台支社にいく事となります。

当時の地方企業はフラッシュマーケティングへの認知がなく、マーケティング自体の説明からしなければなりませんでした。グルーポンでは地方営業所でNo.1営業マンとなり、営業職からチームマネジメントを経験し、サービス企画にも携わりました。

グルーポンは大手企業出身や高学歴など、多種多様な人がおり日々刺激的な環境でした。
新入社員が50人入ってきて1ヶ月後には半分以上辞めていくような競争の激しさや、全国のセールスが順位付けされて下位はクビ候補になるといった外資系企業らしい側面もありました。

また、グルーポンに在籍しながら、面白そうなベンチャー企業があったら話を聞きに行きました。その中で携わりたい会社を見つけ、”無償で良いので会社に携わらせて欲しい”とお願いすることで会社員として在籍しながらも、複数のスタートアップで知見を増やし"東京のど真ん中で起業する!"という目標に向けて、ビジネススキルを磨いていきます。

uzuram株式会社を起業

起業に際して、ビジネスモデルは10個以上検討していました。様々なスタートアップに参画する上で複数企業の社長に壁打ちする機会があり、自分の性格にあった事業をするべきであるとのお話を頂きます。
私は飽き性なところがあり、やるべき事がある程度形になってしまうと手を抜いてしまう事があると気づいていました。自身の性格を考えると、難易度の高い社会問題を解決するような領域で起業する事が良いと考えて介護領域で起業する事を決めます。

15歳から祖父母と暮らしており、祖父を自宅介護する祖母の姿を見てきていた事もあり介護問題を身近な課題として感じていたこと、少子高齢化が日本社会において大きな課題だと感じていたことから介護をする家族が抱える問題に着目します。

日本では要介護者の家族が、介護を理由に仕事を辞める”介護離職”が年間10万人以上となっています。介護離職が、企業にとって業務上のリスクになっている事を知ります。介護保険制度はあくまで介護が必要な当事者をカバーする制度であり、家族を支援する制度はほとんどありません。実際に大変なのは要介護者の家族であり、介護を理由に退職に至る問題を改善したいと考えます。

その後、福利厚生介護相談アプリJOJOSを立ち上げます。JOJOSはオンラインで介護相談が出来るチャットサービスで、利用者は高齢者の体調・介護の技術・制度・リハビリ等の介護に関する多岐に渡る内容について提携のケアワーカーに相談ができます。ケアワーカー個人と契約をする事になるので、ケアワーカーの待遇改善にも繋がると考えました。

BtoBで事業をスタートしましたが、ニーズ自体はあるものの介護自体が家族の急な怪我による突発的に発生する需要であり、潜在的ニーズに働きかける事の難しさを痛感します。また、従業員の家族に対する事柄で予算を割けるような企業は少ないため、大企業であればあるほど企業の予算確保に苦戦します。試行錯誤している中で、StockTech株式会社よりOEMのご相談を頂きました。その際にこちらからご提案をして、事業譲渡に至ります。

事業譲渡を考えた理由

介護系スタートアップは資金調達が難しい状況でした。
そんな中、新型コロナウイルスが発生した事で株式市場でも連続で上場延期が起きていました。更なる資金調達の難しさを感じる中でStockTech株式会社からOEMの話を頂きまして、協議検討していく中で【JOJOS】 を事業譲渡する事となります。
また、Web開発事業を並行して行っており、多くの企業から案件を頂くようになるに連れて事業の選択と集中を図るのに適したタイミングでした。

新たな挑戦

当社はBPOで様々な仕事を受けており、フリーランス同士でチームを組み案件に取り組むことが増えております。チームで動くことによって、責任の所在や個人のやるべき業務が明確化できる事で企業に対して質の高いサービスを提供できています。

エンジニアのフリーランス人口が増えてきている中で、チーム型アウトソーシングのサービスを展開していきたいと考えています。現在は人材プールを作る事に奔走しています。

是非ご興味のある方がおりましたら、ご連絡頂けますと嬉しいです。

経営者・事業家としての強み

社会問題解決型のスタートアップをやってきた事もあり、世の中や日常の問題からビジネスモデルを考えて実行する事が得意です。
また、0→1でサービスを立ち上げる事が好きです。現在はスタートアップの社外取締役を務めるなど、興味がある事業でしたらお金を貰わずにお手伝いをしておりますのでぜひお声がけください。

M&A・事業譲渡を考えている人へのアドバ イス

企業のゴールは、IPOだけが正解ではないです。よく起業をする際に資金調達をされるかと思いますが、必ずしもIPOを目指さなくて良いと思います。

そもそも起業をされる方は、自己実現が目的だと思います。なので全員が同じゴールである必要はなく、自身に合ったゴールを設定してください。
特にIPOは長距離マラソンなので、長距離マラソンが苦手な人はIPOは向いていないかもしれません。自身が求めるライフスタイルに合わせた出口設定が重要です。

宮本氏の活動

■uzuram株式会社
http://www.uzuram.jp/

■介護入門向けWebメディア【CARER】
http://n-carer.net/

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