浜野裕樹氏

譲渡企業:スペシャルクラウド株式会社
  譲受企業:CROOZ株式会社

売却した会社を買い戻して、多角的に事業を展開するシリアルアントレプレナー

1975年、埼玉県生まれ。1999年に獨協大学を卒業後、ボードメンバーとして参画した会社を売上高40億円にのぼるグループ会社10社にまで成長させ、また上場企業の役員を務めたりと、物流業界で実績を積む。2016年にスペシャルクラウド株式会社を立ち上げ、代表取締役に就任。その後、同社をクルーズ株式会社に企業売却し、社名をCROOZ LOGISTICS株式会社に変更。クルーズ株式会社の連結対象小会社として代表を務める。その後、CROOZ LOGISTICS株式会社、CROOZ TRAVERIST株式会社、CROOZ STYLING株式会社、株式会社エモーシブをクルーズ株式会社からバルクで買収し、2021年、MATTECH株式会社に社名変更し、代表取締役に就任。其の他、CROOZ TRAVERIST株式会社をITトップガン株式会社に社名変更し、代表取締役に就任。また、CROOZ STYLING株式会社を社名変更し、ストックヤード株式会社に社名変更し、代表取締役に就任。現在、3社の代表取締役を務める。

譲渡企業

会社名
スペシャルクラウド株式会社
事業内容
■フルフィルメント事業 ■物流事業

譲渡内容

譲渡額
非公開
譲渡範囲
100%

EXITERの経歴

氏名
浜野裕樹
経歴
1975年、埼玉県生まれ。1999年に獨協大学を卒業後、ボードメンバーとして参画した会社を売上高40億円にのぼるグループ会社10社にまで成長させたり、上場企業の役員を務めたりと、物流業界で実績を積む。2016年にスペシャルクラウド株式会社を立ち上げ、代表取締役に就任。その後、同社をクルーズ株式会社に企業売却し、社名をCROOZ LOGISTICS株式会社に変更。クルーズ株式会社の連結対象小会社として代表を務める。その後、CROOZ LOGISTICS株式会社をクルーズ株式会社からバルクで買収し、2021年、MATTECH株式会社に社名変更し、代表取締役に就任。其の他、CROOZ TRAVERIST株式会社をITトップガン株式会社に社名変更し、代表取締役に就任。また、CROOZ STYLING株式会社を社名変更し、ストックヤード株式会社に社名変更し、代表取締役に就任。現在、3社の代表取締役を務める。

母親の起業

高校1年生の時にオーストラリアにホームステイをしたことがキッカケで、日本の異なる文化や世界観の違いに興味を持ちました。大学時代は学業よりもアルバイト中心の生活で、水泳のインストラクター・ライフセーバー・家庭教師・花屋・土木関係の肉体労働からコンビニのアルバイトまで幅広く経験しました。その時に貯めたお金で、バックパッカーとして海外に出て様々な国や地域の文化に直接触れられた事は今でも私の財産になっています。

19歳の時に母親が起業をして、私もボードメンバーとしてその会社へ参画しました。立ち上げ当初はDM(ダイレクトメール)の企画制作から発送代行までを担うメーリング業の会社でした。私は現場から経理業務に始まり、徐々に仕事の幅を増やしていきました。
起業してすぐ祖母が危篤状態となり母親が看病と仕事で寝ずに働いていたことがたたり倒れてしまい、「会社を手放すつもりだ」との話をされました。その時に、私は会社のNo.2として会社を支えなければいけないという覚悟が出来、パートを含めた4人の会社を一時的に継ぐことになりました。それが25歳の時です。

危機からの脱却

会社は徐々に売上を伸ばしていきました。会社の売上高が1億7000万円まで成長をした時に大きな危機を迎えます。
売上の半分を物流系の上場企業から請け負っていましたが、その会社が突如民事再生をするという事態が発生したのです。その時は倒産するのかなと思いました。ニュースでその事実を知った会社のメンバーと夜中に集まってこの先どうしていくべきか話し合いました。
まず、民事再生に入る取引先に対して、当社が受ける予定であった商材の取引先を聞き出して連絡をします。当社が下請けで仕事を受けていた事を1社1社説明して回り、その場で案件を押さえていきました。営業経験のなかった私ですが、その時に初めて営業を経験する事になりました。取引先も大手企業でしたが、若造が懸命に頭を下げて「仕事をください」と言ってくる姿を見て誠意を感じてくれたのだと思います。

その後、父親が土地を担保に銀行から借入を行い、徹底した固定費の見直しと買掛金の分割交渉を行い、事業計画書を作成し資金繰りを安定させる中で固定費は全て変動固定費に変える覚悟を持ち断行しました。結果、翌年は横ばいの1億7000万円をキープ、何とか1年で借入の3000万円を返済する事が出来ました。

更なる事業成長を実現するためにマーケティングを徹底して学び実践する事で、売上は6億円、14億5000万円、さらに、18億円、25億円、32億円、40億円へと伸びていき、従業員も4名から個人事業主を含めると500名規模の企業と成長し、グループ会社10社のホールディングスへ移行しました。これは市場の伸長に合わせてマーケティングを行い、売上伸長のための事業提携を繰り返し、M&Aを実施した結果でした。
M&Aを積極的に行ったのは、当時メンターとしていた社長さんが積極的にM&Aをしていたことが大きいですね。

ただ、全てが順調に進んだ訳ではなく、採用には苦労しました。会社が辺鄙な場所にあった事、メイン事業がDM業から物流業へシフトしたことで人が集まりづらい状況が続きました。そのため当時の採用の殆どは私のヘッドハンティングによるものです。
また、投資に失敗してしまい会社が窮地に追い込まれたり、IPOを目指している会社にエンジェル投資を行ったりもしましたが、悉く失敗しましたね。

のちに物流業での実績が評価され、物流内製化をお願いしたいと上場企業からお話を頂きまして、取締役に就任しました。その後、別の会社に移りEC事業の責任者を務め、幅広い見識を得る事が出来ました。

そして2016年にスペシャルクラウド株式会社を創業します。

株式会社スペシャリストクラウド創業

アメリカンエキスプレスインターナショナルと物流費をアメックスビジネスカードで決済出来るサービスを皮切りに、フルフィルメント事業等を展開して会社は拡大していきます。
起業から8か月後に第1回第3者割当増資実施受け、物流事業等を開始します。そして、創業から2年後にCROOZ株式会社へ100%株式譲渡をしました。

2018年5月にCROOZ社が「永久進化構想」を掲げ、100社買収して1社100億円、時価総額1兆円を目指す動きがありました。私は第1回目の資金調達時にCROOZ社から資金調達を受けていた事もあり、更なる企業成長を目指し資金調達に動いた際にCROOZ社へ伺ったところ、M&Aのお話を頂きました。少々悩んだのですが、経営も自由にやらせて頂けるとの事でM&Aに踏み切る決意が出来ました。

M&A後は社名を「CROOZ LOGISTICS株式会社」に変更しまして、クルーズ株式会社の連結対象小会社として代表を務めました。併せてCROOZ在籍時に以前から経営していたプラットフォーム事業を行う会社を継続しておりましたが、そちらの会社も事業会社へ株式売却をしました。

1度売却した会社を買収

2年間の任期満了する際に退社する旨を伝えました。
任期満了のタイミングがCROOZ社の「永久進化構想」から、別の戦略へ転換をしており、退任の際にCROOZ社からバルクで会社を買い戻してくれないかという話があり、元来全くそのような事は考えておらず新たに会社を立ち上げようと思っておりましたが、売却時の数百分の1の金額で買収をして会社を再び成長させることを決意しました。デューデリに関しては私自身で行いましたね。

シリアルアントレプレナーとして活動する中で、最終的な出口はM&A又はIPOの2択であると思います。今はとにかく会社をスケールさせたいと考えておりまして、目先の目標は売上高100億円です。

MATTECH株式会社は、フルフィルメント事業、ECのフルサポート事業、プラットフォーム事業、物販事業、ブランディング事業、AI・DX/RPA・IOT事業、マーケティングオートメーション事業、顧問事業、企業再生のコンサルティングと幅広い事業を展開しています。企業再生に関しては、資金繰りがうまくいっていなかったり、経営面に課題を抱えられている方の駆け込み寺のような事を行っています。そういった会社を1年で黒字化させる事を目的としています。
ITトツプガン株式会社では、AI・DX事業、システム受託事業、補助金・助成金の申請サポート事業を行っております。また、ストックヤード株式会社では通販事業、メディア運営事業を行っています。
また今後の展望としてはM&A仲介の事業も展開していきたいですね。

経営者・事業家としての強み

0→1を何度も繰り返してきたこと、企業再生を複数行ってきた経験は経営者としての強みだと思います。
私自身、赤字会社を買っても黒字転換できる自信があります。黒字転換をする為には、大きな覚悟が必要です。また、黒字化させるためには会社規模を小さくする事が必要です。人に任せていたことを自身で行う事から、再スタートする必要があるんですよね。考え方を変えるところからコーチングをしておりますので、覚悟がある方はぜひ相談に来ていただければと思います。現在も数件支援させて頂いています。

M&Aを考えている人へのアドバイス

安く買って高く売る事ですね。単純なことですが、これに尽きると思います。
日本において、1番税率が優遇されているのが株式売買です。順調に伸びている会社を買おうとすると高いんですよね。そういった会社を買って下手をこくと大きな損失に繋がるので、どちらかというと無価値に近いような会社を買ってスケールさせてバリューをつけ、明確な売却時期を決めて動くことが大切です。

自分が軸としているような事業と、自身が未経験だけどトレンドの事業が良いと思います。トレンドであるが知識のない事業に関しては、勉強をすれば良いと思いますのでそこを上手く掛け合わせていく事が会社を成長させるための施策になっていくと思います。

浜野氏の活動

■MATTECH株式会社
https://ecmattech.jp/

■ITトップガン株式会社
https://it-topgun.com

■ストックヤード株式会社
https://stockyard.shop

■ロジトレード
https://logi-trade.jp

■カンパニートレード
https://company-trade.co.jp

■ECコンサルティングファーム
https://ec-consultingfarm.com

■企業再生コンサルティングファーム
https://kigyousaisei.com/

■AI搭載型ドライブレコーダーAORINO
https://aorino.jp

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