櫻井知里氏

譲渡企業:中古ブランド品販売事業
  譲受企業:個人

アナウンサーとしてのキャリアを活かして、コミュニケーションの見える化へ挑む

フリーアナウンサーを経て、経営者&不動産投資家として活躍。 フリーアナウンサーとしてTV、CM、イベント・式典等、さまざまなメディアにて進行を担当。 2019年に不動産の資産管理会社設立。 2021年4月、小売販売事業をM&Aにて事業譲渡。 2021年9月、株式会社comiproを設立し代表取締役に就任。 現在はメディアをはじめ多方面で活躍中。

譲渡企業

会社名
中古ブランド品販売事業
事業内容
中古ブランド品販売事業

譲渡内容

譲渡額
非公開
譲渡範囲
100%

EXITERの経歴

氏名
櫻井知里
経歴
フリーアナウンサーを経て、経営者&不動産投資家として活躍。
フリーアナウンサーとしてTV、CM、イベント・式典等、さまざまなメディアにて進行を担当。
2019年 不動産の資産管理会社設立
2021年4月 小売販売事業をM&Aにて事業譲渡
2021年9月 株式会社comiproを設立し代表取締役に就任

アナウンサーと並行して副業を始める

フリーアナウンサーとしてキャリアを築いてきましたが、アナウンサーの仕事は30代、40代になると仕事の機会が減ってしまうことに不安がありました。
そこから自分自身に付加価値をつけて、唯一無二の存在になれるキャリアを築いていくにはどうすればよいか熟慮するようになります。

高校生の頃から自分でお金を得るためには何をすれば良いのかを考え、複利的に資産を増やしていく方法を勉強していました。結果的にそれが現在の投資活動を始めるきっかけになっています。
副業として、20代前半に物販の勉強を始めます。当時はフリマアプリが出始めた時期で、これから伸びていく領域であると感じ目をつけました。単価が高くて粗利が取りやすい中古ブランド品の販売を開始しました。
事業としては利幅が高くニーズも見えていたので、早期で1000万円を貯めるという目標を立てました。将来的には、そのお金を使って不動産投資をしていく事を見越していました。売上高は右肩上がりで成長して、3年で1000万円を貯める事が出来ました。

2013年には手元資金と融資を利用 して太陽光の売電事業を開始したのですが、その時に複利の魅力を強く実感します。
太陽光は労働収入ではない形で利益が発生するので、初めは融資を受けて投資をする事への恐怖心もありましたが、もっとレバレッジを掛けて不動産投資をする事への後押しになりました。

その後、念願の不動産投資を始めます。開始当初は今まで手にした事のない金額を借入して運用するということへのプレッシャーが大きかったです。
最初に購入した物件は1棟6室のマンションでしたが、空き部屋が3室あり中々入居者が決まらないという時期がありました。そこから様々な不動産会社を回り、最終的にはAD(不動産仲介会社に支払う広告費)をつけて空室を埋める事が出来ました。1棟目が軌道に乗り出した段階で、2棟目の購入を行いました。

中古ブランド品販売事業のM&Aを検討

不動産運用が軌道に乗ってきたことで、工数がかかっていた中古ブランド品販売事業を売却へ動きます。

M&Aプラットフォームに掲載したところ多くの問い合わせを頂きましたが、これが失敗に終わります。
この時、M&Aに至れなかった要因は、私の商談力不足が起因しています。当時の私には、商談を進めていくためのスキルが足りておらず、事業の魅力や企業側にとってのメリットを上手くお伝えする事が出来ませんでした。また、事業責任者としてジョインしてほしいという条件で掲載金額の5倍の金額を提示して頂いた企業もございましたが、これから新規事業を始めたいと考えている私の思いとは合致しなかったためお断りしました。

なかなか譲渡先として希望条件に合うような企業が現れず、M&Aは断念して事業を継続することに決めました。

M&Aプロセス

中古ブランド品販売自体は、とても良いビジネスモデルを構築出来ていました。この事業自体はいずれ売却するという事を見越して、個人としては商談スキルを身につけるべく、2019年から経営全体の勉強を開始します。

その後に2021年に入ってから、再度M&Aに挑戦しました。前回の反省を生かして、売却先に関しては個人の方へ売却を考えていました。
前回M&Aへ動き出した際は、企業から多くの応募がありましたが、企業との交渉となると最終的な譲渡完了まで時間が掛かりすぎてしまう事が新規事業開始の足枷になる事が見えていました。それは企業規模が大きくなれば尚更です。またデューデリジェンスが発生してしまうと、目標としていた期間までの売却が困難になるため、早期決着のM&Aを希望していた事から決裁者が1人の売却先がベストな選択肢でした。

プラットフォーム掲載後に30件以上のお問い合わせを頂きました。
その中で面談に進ませて頂いた方は6名程おりましたが、1番初めに面談させて頂いた方と初回の面談から意気投合して、初回面談の次の日には買収のお申込みが入りました。

契約面に関しては、仲介者はなしで話を進めていきました。M&Aプラットフォーム側で契約書のひな形が用意されており、双方で話し合いをしていく中で今回のM&Aの条件を肉付けしていきました。今回のM&Aは販売ノウハウも売却価格に含ませており、ノウハウ自体は直ぐに伝授出来るものではありませんでした。その為、3か月間のフォローアップ期間は伴走させて頂く契約内容にしていたため、初回契約時に7割、フォローアップ完了後に残りの3割をお支払い頂く入金形態を取りました。

売却希望額に関しては、在庫分の200万円に加えて、契約成立後の商品の仕入れ方法や商品画像の撮影テクニックなど、3カ月間にわたってノウハウを伝えていくためのフォローアップ料金等を考慮して金額を決めさせて頂きました。

株式会社comipro 創業

最初の売却を検討していた頃から新規事業の立ち上げを考えていました。
副業の割合が大きくなっていましたが、私の仕事の軸足は常にアナウンサーにありました。不動産の資産管理会社を設立してからは、経営スキルを学ぼうと経営スクールに通いました。そこではプレゼンをする機会がありますが、スクールに通うような意識の高い方であってもプレゼンテーションには苦手意識を持たれている方が多いことから、話をする事へのコンプレックスを抱える方が多い事を感じました。そこから、本職として培ったアナウンサー経験を活かせる事業を展開していこうと決意します。

根本としては「人と話をする。人に伝える。」という事に対してコンプレックスを抱えている方々に対して届けられるサービスを考えていました。そこから、折角始めるのであればスケールするような事業を考察していく中で、『アナウンサー経験×テクノロジー』で新しい事業を立ち上げました。

現在は、表情と音声をAI解析を行って、診断結果を定量的に数値化する事が出来る「comiproAI」というサービスを展開しています。comiproAIでは、自身の話方に対して、数字を見ながら客観的に理解することができる点が大変ご好評いただいています。

また、日頃から取引先企業の方とコミュニケーションをしていく中で、聞き手側の様子を数値化して、ちゃんと相手に伝えたいことが伝わっているかわかるようになればいいなとお声を頂いておりました。コロナ禍に入り、リモート会議が増えたことによって、相手の反応が分かりづらくなっているということをお聞きします。そこで、聞き手側がどう感じているかをアイトラッキングにより聞き手の様子を定量的に見える化させる事によって、聞き手がどういった状況にあるかを把握する事ができるプロダクトもサービス提供しています。
こちらのプロダクトは、地方自治体を含めご好評頂いており、興味・関心を数値化させる事でユーザー調査に活用されています。

経営者・事業家としての強み

プレゼンテーション能力は大きな強みであると感じています。
商談の機会を頂いた企業様から、プレゼンテーションについて勉強させて頂けないかとご相談頂くことがあります。この強みは、現在の事業を成長させる上で大変活かされています。

M&Aを考えている人へのアドバイス

M&Aに関しては様々な形がありますので、各々悩まれる部分が異なると思います。
例えば従業員がいる場合は、従業員を渡すか渡さないか。譲渡先企業はどういった企業が適当なのか等、悩みの種は会社の歴史によっても変わってくると思います。
私自身がまだそういった悩みと向き合った経験はありませんが、私が選択したのはまず事業を譲渡するという事。その結果として、資金と時間を新規事業へ注ぐことが出来ました。

M&Aをする事は、次の新たなスタートを切る第一歩になります。

櫻井知里氏の活動

■株式会社comipro
https://tc-next-home.com/

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