入江慎吾氏

譲渡企業:イリテク株式会社(現:MENTA株式会社)
  譲受企業:ランサーズ株式会社

0→1から1→100へ!M&Aでまだ見ぬ世界へ挑む

1982年生まれ。長崎県五島列島出身。 スキルシェアサービス「MENTA」、クラウド請求見積「CLOUD PAPER」など、これまでに30個以上のプロダクト開発を行う。 2020年、イリテク株式会社(現:MENTA株式会社)を株式譲渡してランサーズグループにジョイン。

譲渡企業

会社名
イリテク株式会社(現:MENTA株式会社)
事業内容
■いろんなプロから学べるメンターサービス『MENTA』

譲渡内容

譲渡額
非公開
譲渡範囲
100%

EXITERの経歴

氏名
入江慎吾
経歴
1982年生まれ。長崎県五島列島出身。 スキルシェアサービス「MENTA」、クラウド請求見積「CLOUD PAPER」など、これまでに30個以上のプロダクト開発を行う。 2020年、イリテク株式会社(現:MENTA株式会社)を株式譲渡してランサーズグループにジョイン。

インターネットとの出会い

私とインターネットの初めての接点は、SEGAのドリームキャストでした。長崎の五島に住んでいた私にとって、島以外の人とオンラインでゲーム対戦をしたり、チャットでコミュニケーションできることはとても新鮮でした。
インターネットについて調べていく中で、ホームページという存在を知ります。Yahoo!にジオシティーズという無料でHPを作成できるサービスがあり、見よう見まねでHPを作成しました。当時のHPにはカウンターを設置しているモノが多く、キリの良い数字にHPに訪れた際に「キリ番ゲット」と掲示板にコメントすることが流行っていましたね。そこからインターネットの世界に魅了されていきます。

高校時代はインターネットに携わるような仕事ができればと考えて、福岡にあるWEB関連の専門学校へ進学しました。
その学校ではマルチメディアで様々な領域に関して学ぶことが出来ましたが、私が学びたいと考えていたHP制作については自身の求めている内容とは違うと感じました。そこからは学校にあまり行かなくなり自宅でHP制作をしていましたが、WEB制作会社がアルバイト募集していたので実務経験を積もうとアルバイトを始めます。WEBデザインから始まり、様々な業務を経験させてもらいました。専門学校卒業後は、こちらの会社に就職します。

入社後は私と同様にアルバイトとして入っていたプログラマーが、就職のために退職することから私がプログラミングを担当することになります。最初に作ったのは、社内で使うグループウェアサービスです。スケジュール管理や掲示板、メッセージツールとして使用していましたが、直接ユーザーからフィードバックをもらい新機能の追加や既存機能の改善をする経験は、今でも私のサービス作りの原体験になっています。
在籍していた10年間でビジネスマンとしての基礎をつくることができたので、大変感謝しています。

フリーランスとして独立

実務の傍ら、週末にiOSアプリを自身で作り始めました。趣味で始めましたが当時はアプリの数も少なかったこともあり、作ったアプリがランキング上位に入ることができました。自身で作ったサービスがランキングに入ったり、Twitterで口コミが広まっていくことでやりがいを感じアプリ制作に没頭していきます。そこから複数のアプリを制作して、それらもランキングに入ることができたことで独立を決めます。

自身でサービスを立ち上げたいという想いで独立しましたが、最初は自社サービスを作るだけでは食べていくことは出来ないので、業務委託とサービス立ち上げを並行して行いました。
とはいえ、0から取引先を見つけていかなければならなかったのですが、福岡に住んでいることもあり飛び込み営業は難しく非効率であると感じていました。そこからブログを1日2、3記事書くことによって、2年目ごろからブログ経由で受託案件を獲得できるようになります。また、1年目でWEBサービスを10件立ち上げて、そういった内容の記事をアップすると「こういったアプリの開発をしたい」という問い合わせも増えていきました。当時iOSアプリに関する情報が少なかったため、私自身が分からなかったことを解説するような記事は需要がありましたね。
フリーランスとして業務委託を行っていく中で、世の中に残るような自社サービスを作りたいと考えていました。会社も一定売上が上がったタイミングで法人化することにします。そこからは受託で売上は良かったものの、自社サービスを行いたいと強く考えるようになっていきます。

独立から7年目になり、受託案件が無くとも1年間は生活ができるぐらいの貯金ができたため、本格的に自社サービスの立ち上げを行います。
様々な事業アイディアをTwitterで発信していくいましたが、オンラインメンターサービスの事業案を出したところ反応が良く事業化しようと考えました。そこで立ち上がったのが、様々なプロから学べるメンターサービス『MENTA』です。
サービス立ち上げまで3ヶ月の時間を要しましたが、サービスの肝になるのは「メンター」でした。最低でも100名のメンターは必要だと考えていましたが、SNSで呼びかけを行ったところ約200名のメンターを集めることができたのです。
ユーザーの集客はSNSや口コミ中心で行いました。ユーザーが使ってみた感想をTwitterで投稿したり、直接の口コミで広めてくれたことでじわじわとサービスが広まっていきました。

M&Aプロセス

独立してから様々なサービスをつくったことで、0→1の経験は豊富にありますが、逆に1→100へ事業を拡大する経験が不足していました。『MENTA』に関しても、自身で試行錯誤しながら少しずつサービスが浸透してきていましたが、私だけのチカラでサービスを大きくすることには限界を感じ始めていました。事業拡大の経験がありシナジー効果のある企業と手を組むことによって、サービスがより大きくなっていくのではないかと考えるようになってM&A仲介会社に登録しました。

売却先としては、「事業拡大のノウハウ・資金がある」という点が絶対条件でした。かつ『MENTA』と相性が良いサービスと相互関係でユーザーを生かせる相手先を考えていました。そのためビジョンが大きく異なるサービスは省いて考えていました。

最終的に候補先としてあったのは2社でした。
サービスとしての関連性の良さや私自身の働き方も考慮頂けた、ランサーズ株式会社へ株式譲渡をしました。

譲渡後の生活

現在はランサーズに所属して、自身が代表取締役を務めている『MENTA』の事業拡大に取り組んでいます。
ランサーズの子会社になったことで、上場企業ということもありリスク面は法務や今後起きうる可能性がある懸念点をケアして頂いており、守りの盤石な体制を整えることが出来ました。
また、ランサーズ内の過去の経験・事例について学ぶ機会が多く、それらを元に施策立案ができています。

お陰様で『MENTA』のユーザーは5万人にまで拡大しましたが、最終的には100万人を目指しています。独学で新しいことを学ぶにはハードルは高いですが、知識を持った方に気軽に聞けるような環境を提供していきたいですね。
新しいことを学ぼうと考えた時の第一選択になれるよう、挑戦し続けます。

起業家・事業家としての強み

決断力かなと思います。
短期間で情報を出し切り、その中で判断していくことを意識しています。
仕事をする上で大切にしていることは、人として外れることはしないことですね。判断軸としてこの考えを持っているので、人としてこの判断は良いのか・悪いのかを大切にしています。

M&Aを考えている人へのアドバイス

M&Aをする際はシステムのことは勿論ですが、過去に行ってきたことや、項目としては数百ある内容を洗い出して回答していくことは大変でした。税理士や弁護士とやり取りをしながら、様々なことを確認して調整していかなければならないため、M&Aを考えられている方はそちらの準備も重要であることを認識して頂きたいです。
私の場合、ランサーズのレスポンスの速さはとても助かりました。やりとりがスムーズでチャットを交えながらM&Aを進められたのが、2ヵ月という短期間でM&Aを完了することができた大きな要因でした。

M&Aするにも自身で立ち上げたサービスが収益化していることが、スタートラインになるかと思います。サービスを成長させる中で限界を感じた時は、良い相手先がいればサービスをより良くすることが出来る可能性があります。こういったタイミングで、一度M&Aに向けて話を進めてみるのが良いのではないかと思います。

入江慎吾氏の活動

■いろんなプロから学べるメンターサービス『MENTA』
https://menta.work/

■日本最大級のクラウドソーシング仕事依頼サイト『ランサーズ』
https://www.lancers.jp/

■ランサーズ株式会社
https://www.lancers.co.jp/

■SHINGO IRIEブログ
https://iritec.jp/

■入江氏note
https://note.com/iritec/

■入江氏Twitter
https://twitter.com/iritec_jp

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