片倉廉氏

譲渡企業:『リバ邸』シェアハウス1棟
  譲受企業:個人

友達を増やすように居場所をつくり、友達と共に事業を育む。

株式会社リバ邸代表取締役 / 1995年6月5日茨城県生まれ、茨城県育ち。 高校進学後3ヶ月で高校を中退、高校3年生の代に世界一周を経験。 その後、歌舞伎町のホスト界でNO.1になり、その時の資金をもって八王子にてGirl's Barを創業したが半年で倒産。 Airbnbやセールスのフリーランスで新たに資金を貯め、自己資金でシェアハウス事業リバ邸をスタート。 そして仲間とともにクラウドファンディングに挑戦し資金調達。 居酒屋とシェアハウスを組み込んだ居酒屋りばてぃ〜を創業。 その後、リバ邸を10軒展開し創業者である家入一真氏からリバ邸の社長として任命され、株式会社リバ邸を仲間と創業。

譲渡企業

会社名
『リバ邸』シェアハウス1棟
事業内容
■シェアハウス運営 ■空き家活用 ■キャンプ場運営 ■ホテル運営 ■クラウドファンディング起案サポート (株式会社CAMPFIRE社パートナー)

譲渡内容

譲渡額
非公開
譲渡範囲
事業譲渡

EXITERの経歴

氏名
片倉廉
経歴
株式会社リバ邸代表取締役 /
1995年6月5日茨城県生まれ、茨城県育ち。

高校進学後3ヶ月で高校を中退、高校3年生の代に世界一周を経験。
その後、歌舞伎町のホスト界でNO.1になり、その時の資金をもって八王子にてGirl's Barを創業したが半年で倒産。
Airbnbやセールスのフリーランスで新たに資金を貯め、自己資金でシェアハウス事業リバ邸をスタート。
そして仲間とともにクラウドファンディングに挑戦し資金調達。
居酒屋とシェアハウスを組み込んだ居酒屋りばてぃ〜を創業。
その後、リバ邸を10軒展開し創業者である家入一真氏からリバ邸の社長として任命され、株式会社リバ邸を仲間と創業。

高校中退から世界一周。そして夜の世界へ

私は幼少期を茨木県の片田舎で過ごしました。中学時代は公立学校だったので、様々な趣味嗜好を持った人がごっちゃになっている環境に居心地の良さを感じていました。
高校は県内有数の進学校に入学しましたが、全員が大学進学を目指して勉強していてある種レールに乗っているような感覚のままに将来が決まっていくような感覚が正しいのかと考えるようになりました。この違和感を親にぶつけましたが、なかなか理解して貰うことができず、「高校を辞めることを許してもらえるまで帰らない」と伝えて家出をします。最終的に高校を中退することは認めて貰えましたが、代わりに働きなさいと言われたことで建築屋で働くことにします。

仕事をする中で、一生建築関係の仕事を続けていくのではなく別の仕事をしてみたいと考えていました。また、井の中の蛙のように、地元の狭いコミュニティだけで生きていくのではなく、様々な価値観に触れたり体験したいとも感じるようになりました。
ある時、母親経由で世界一周の経験がある方とお話する機会がありました。その方は高校を中退して社会人になり、その後に世界一周を経験して、世界一周をすることで人との繋がりができて、やりたいことが見えてきたとのお話を聞いて、当時18歳であった私は世界一周をすることに決めました。

実際に世界一周を通じて、各地で出会った方や旅を共にした日本人など多くの価値観に触れることで、物事が広い視野で見られるようになりました。この旅では地元では出会うことがなかったような人々の価値観に触れることが出来た点は、大きな財産となってその後の人生が大きく変わります。

世界を旅する中で「日本はどんなところがいいの?」と聞かれたときに、うまく返答することができないことがもどかしく感じました。同時に自身が生まれ育った国のことをもっと知りたいと思うキッカケとなり、帰国後は日本中を旅します。
国内を旅する最中に世界一周で出逢ったホストクラブ経営者の方から連絡があり、「目的無く旅をするぐらいだったら、ホストの世界で働いてみないか」とお誘い頂いて夜の世界に挑戦することになります。
自分自身を商材とするホストの仕事は、自分を磨くことが重要です。先輩ホストがペットボトルの水を60万円で売っている姿を見て、個人に対して魅力(営業力)をつければ、何でも売ることができると思いました。ホストでは個人ブランディングの大切さを学び、最終的に歌舞伎町ホストとしてNo.1になることができました。

八王子にガールズバーを開店

その後は自身で店を持ちたいと思い、八王子にガールズバー「Girl's Bar Bacchus」を立ち上げました。
店舗売上は好調でしたが、八王子の夜のルールを理解できておらず目の敵にされてしまい村八分のような扱いを受けました。会社の経営は順調にいっていましたが、お店の運営を続けることが難しくなり撤退することになります。

これまでの夜の世界の経験で「夜の世界の繋がり≒お金の繋がり」であると身をもって知りました。金の切れ目は縁の切れ目であることを感じて、逆にお金に成らずとも人との縁を大切にできることをしたいと思った時に見つけたのが、シェアハウス『リバ邸』でした。

株式会社リバ邸の代表取締役就任へ

2012~2016年頃まで、『リバ邸』はNPO法人「Liverty」の事業のひとつとして運営されていました。
創設メンバーは3名いましたが、誰が代表を務めるのかといった点は定まっていない状況でした。私は20件あるフランチャイズの内10件を運営していたことから、リバ邸を独立した一事業とするため株式会社化する際に、CAMPFIREの家入氏から代表取締役に任命されます。株式会社リバ邸として法人化してからは、これまで100軒以上のリバ邸の立ち上げを行ってきました。

シェアハウスは、運営すること自体が自分にとって心から面白い、楽しいと思える「遊びと仕事の境界線がない」“アソビジネス”だと感じています。
自身で民泊を行っていたこともありますが、利用者との接点はチェックイン・チェックアウトのみになることが殆どで、大きな繋がりを感じることはありませんでした。
しかしながら、シェアハウスは自然と同じような考えや価値観の方が集まり、友達と一緒に生活しているような感覚です。

M&Aプロセス

2012年からリバ邸を運営してきましたが、過去の住人とは現在SNSのみの繋がりになってしまっていることが多く、コロナ禍ということもあり中々集まることもできずにいました。
これまで『リバ邸』に携わってきた仲間たちが集まれるような『場所』を現事業のシェアハウスのみではなく、新たな『場所』をつくることで実現していこうと考えました。現在はキャンプ場の運営を開始していて、ホテル、シーシャ店など様々な計画をしています。

新しい場所づくりには資金が必要となり、その資金調達のために1物件のシェアハウスの事業売却をしました。また、コミュニティを残しながらも、新しい場所づくりの資金を調達できるという点からM&Aがベストであると判断しました。

今回は個人の方に事業譲渡しましたが、実際に現地に足を運んで下さったり、コミュニケーションが円滑に進んだ点が決め手になりましたね。

今後の挑戦

中長期的な展望としては、シェアハウスを卒業した住人たちと新たな接点を持っていきたいですね。
住人たちは、主にライフステージに変化があった際にシェアハウスを卒業していきます。そんな卒業後の彼らと継続して関係を維持できるような環境を作っていきたいです。

折角できた繋がりが途切れてしまうのは私としては寂しいですし、同じ想いをもっている方は他にもいらっしゃると思います。
卒業してからも繋がり続けられるような会社にしていけるように新規事業を作っていきたいと考え、そういった背景からキャンプ場の運営がスタートしました。

今後も各ライフステージにいる『リバ邸』卒業生が集まれるような、新たな場所づくりもしていきたいと思います。

経営者・事業家としての強み

”経営者は孤独”と良く言われますが、上手くいかない時に周囲に相談が出来ずに自己完結してしまう方も多くいらっしゃると思います。
私自身、高校を中退して自分一人で考えるだけでは上手くいかないことを10代で痛感したため、自分の力では解決できないことに関して人に頼ることが出来ているのは私の強みかなと思います。

M&Aを考えている人へのアドバイス

M&Aを経験された方から、契約後のトラブルもよく耳にします。
私たちも契約時には、弁護士や司法書士からアドバイスを頂きながらM&Aを行いましたが、もっと内容を詰めた方が良かったかなと思う部分もあります。

そういったことから、M&Aに関わる関係各所との調整はとても大切であると感じます。

片倉廉氏の活動

■株式会社リバ邸
https://liverty-house.com/

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